任意売却後の残債はどうなる?

任意売却をすれば、残債が0(ゼロ)になる?!

残債(ざんさい)とは、債務(借金)の残高のことで残債務ともいいます。任意売却後に残ったローンの返済はどうなるのでしょうか。任意売却をすれば借金が無くなると勘違いされている方もいますが、借金がゼロとなるわではありません。任意売却を行う場合、債務(借金)が不動産を売却して返済をしても一部が残債として残ってしまいます。もちろんですが、この残債は任意売却を行ったその後も、返済していかなければいけません。

任意売却で言う「残債(残債務)」とは、任意売却し債権者へ売却代金を支払っても借入金残額が返済できずに残ってしまう借入金を言います。本来は売却と同時に全額を返済しなければ金融機関は抵当権を解除しませんが、任意売却することを承諾した債権者は残債務が残ってしまう売却でも抵当権を抹消いたします。

任意売却後の返済額の交渉

しかし、任意売却に至るまでに住宅ローンを滞納していたのに、任意売却を行ったからといって返済ができるようになる事はありません。債権者もそのことを承知しており、任意売却後はご相談者様が無理のない範囲で返済を進める交渉を行うことができます。任意売却の処理過程で提出する、月々の収支を記載する「生活状況表」をもとに、今までよりも軽い負担で済むように毎月の残債返済額を決定します。任意売却後の残債は、一般的に月額5,000円~30,000円程度の返済となってます。

残債についての解決については、債権者と話し合って返済額を取り決めしますが、債務者の経済事情を債権者へ説明したうえで返済額を決定します。協会では、交渉に慣れたものが対応を進めることもあり、比較的債務者の希望額が了承されるケースが多いです。

離婚時の残債はどうなる?

残債の説明をしてきましたが、離婚時に残債をその後どういう風に払っていくかというのは複雑な問題になってきます。離婚後も奥さんと子供が住み続けて旦那様がローンを支払う、などという解決案はよく選択されますが、その時はそれが良い解決策に見えても、住宅ローンの支払いは10年後20年後まで続く場合が多いです。10年も経つとお互いの生活や価値観、仕事も変わります。新しいパートナーと出会っている場合もあります。そうなると奥様から「夫が住宅ローンを払ってくれない」または逆に旦那様から「住宅ローンが払えない」というご相談をいただくこととなります。このように離婚時にお2人の間だけで決めた取り決めは、その後の大きな不安材料となってしまうことがあるのです。

当協会には残債務の分割返済交渉に関する豊富な経験とノウハウがあります。離婚前の方が問題が少なく進む場合は多いですので、離婚を悩まれている場合はまずはご相談ください。離婚後に今まさに払ってもらえなくて困っている、などの場合ももちろんご相談可能です。